頭のいい子を育てるためには、本好きの子にさせることがとても大切
本が好きな子は、知識が豊富です。本を読むことが苦痛ではく、楽しくて仕方がないといいます。
人から教えてもらう知識には、時間に限りがありますが、自分で本から学ぶ知識は、隙間時間で得ることができます。
まずは、本を読むことが楽しくなれる環境を提供していきましょう。
第1段階 本と触れる(0歳~2歳)
まずは本とふれあいましょう。1歳や2歳では絵だけの本でいいと思います。ブーブ、マンマと片言の時に一緒にみて話かけてあげましょう。
赤ちゃんは日常的な言葉を聞いて、言語を理解していきます。
話している人の表情や言葉の強弱など、状況を読み取って語彙力を増やし、コミニュケーションを学んでいくのです。
赤ちゃんことばで語るのはよくないということをいう人もいますが、はじめは何でもいいと思います。親が話かけてくれることは、うれしいものです。
またこの頃は、なんでも舐めて汚してしまう時期なので、いくつかの本を購入し、汚れを気にすることなく、何度も繰り返し見れるように手元おいておきましょう。
第2段階 読み聞かせをねだる(3歳~)
文字が読めない時期から、絵本を読んであげましょう。
最初は少し短めのものからはじめ、飽きる前にやめることです。
読み聞かせが嫌いになってしまったら本を好きになるでしょうか。
強要せずに時間をつくって読んであげましょう。
親が自分のために、本を読んでくれることが楽しいと思える時期です。同じ本を何度読んでもかまいません。
3歳くらいの小さい子どもに読み聞かせをする時、長い本は読み聞かせに向かないと思っていませんか。
そんなことはありません。
寝る前に布団に入り、毎日少しずつ読んであげると、続きを聞きたがり、楽しみになるものです。
実際に3歳から6歳までの縦割り保育の中に、お昼寝前に「野口英世」の児童書を1週間かけて読んでいましたが、3歳児でも理解でき、しっかりと聞いていました。
シリーズものを読んであげられる時間を、親が作っていかなくてはなりません。
入眠前の落ち着いた時間は、とても有効です。
「本を読んで」とせがむようになってきたら、第2段階は成功です。
文字を学ぶ(3歳~4歳)
自分から本を読もうとしても、文字を知らなければ読むことはできません。是非、手作りの50音表を作ってください。
市販のものは、知らない絵が書いてありますが、手作りのものはその子が知っている絵で作ることができます。
文字を教えてなくても、ひらがな表があることで勝手に学んでくれます。
手作りの表は、普段口にしている言葉がこの字なのだと確認できるので、覚えが早いです。
とにかく身近なところに50音表を貼って、すぐ目にできることが大事です。
我が子は、4歳のときにはスラスラとひらがなを読んでいました。
5歳になると前後関係から察して、簡単な漢字が読めるようになっていました。
第4段階 自分で絵本を読む(4歳~)
時間があれば、図書館に行きましょう。
絵本を何冊も借りて、たくさんの本に触れる機会をつくってあげましょう。
初めのうちは、自分で本を選ぶことが難しいと思います。
図書館にはおすすめの本を提示しているので、そこから選ぶのもよいし、子どもの興味があるジャンルから選んであげてください。
そのうち好きな本を自分で選ばせ、その中に親が読んでほしい本をこっそり入れて借りることです。
図書館にいる時は興味がなくても、家に帰り時間があれば読むかもしれません。
読まなければ無理して読ませる必要はありません。
興味があるものを読むことが一番で、少しだけ視野を広げる手伝いをする程度でいいと思います。
またこの時期は、定期講読で本を頼んでいました。
定期購読用の本は、店頭で販売されているものと比べ、紙の質や製本が違い、その分安価にできています。
しかし、親子で選ぶ本は、偏ったものになってしまうため、ランダムに送られてくる本はとてもよかったです。
第5段階 長文を読む(6歳~7歳)
大きな絵ばかりの本ではなく、物語の楽しさを知る本を選びましょう。
まずは、子どもが興味をもっていることに関連した本を選んでみてはどうでしょう。
子どもから本を選ぶというのは、難しいことです。
たまたま興味があって選ぶことはあるかもしれませんが、まずは親が選んであげることが必要です。
子ども向けでなくてもかまいません。物語に限定せず、広い範囲の本を紹介してみましょう。
ポケモンのゲームが流行った時期があり、その時に攻略本を購入しました。
もちろんゲームを進めたいので、読まなければなりません。かなりの長文でも読むようになりました。
第6段階 絵本から児童書へ移行する(6歳~10歳)
絵本から卒業し、文字が多めの児童書を図書館で借りて、子どもに薦めてみましょう。
一緒に図書館に行く機会も減ってきますので、勝手に借りて家に置いておくだけでいいと思います。
親が読んでほしい本ではなく、子どもが好きそうな本を選ぶことが重要です。
できれば単発のものではなく、シリーズものの方がいいと思います。
万人が面白いと思うからシリーズ化されているのです。
一つ読んでみたら、次々と読みたくなり、借りてきてほしいとお願いされるでしょう。
我が子が読んだものは「かいけつゾロリ」「マジックツリ-ハウス」「ズッコケ三人組」などです。
そして7歳の時に「ハリーポッター」を読ませてみようと思いました。とはいえ、急にあの厚みのある細かい本を渡して読むとは思えなかったのです。
そこで、最初は私がすべて読み、あらすじを少しだけ話して薦めてみました。
同時に映画を見せ、興味を持たせました。小学校1年生の時に読破することができました。
そのあとは「ダレンシャン」「デモナータ」「ドラゴンライダー」などのかなり厚めの長文の本に移行していきました。
第7段階 児童書から一般書文庫本に移行する(10歳~)
児童書からの脱出が、今後も継続して本を読めるか否かの大切な時だと思います。
なぜかといいますと、小学校4年生くらいの子どもが、図書館の児童コーナーから大人がいる一般書コーナーへ行くでしょうか。よほど興味がある本と出合わなければ、行くことはありません。
まず子どもの好きなファンタジー系の大人の本を紹介して、次へのステップを踏ませていくことにしました。
宮部みゆき著「ブレイブストーリー」です。
親も読書をしなければ、紹介するこはできません。
子どもがもつ興味は、人それぞれ違います。その子に合った本を紹介できたらいいですね。
そのあとは重松清著「エイジ」「ナイフ」「十字架」など、児童書に近いものです。
大人向けの本はいやらしい表現などもあり、一度読んでから紹介したほうのでしょうが、そこまで私自身にゆとりがなく、適当に紹介したり、子どもが勝手に借りて読んだりしていました。
中学生のころには、東野圭吾著もいくつか読んでいます。
マンガの肯定
マンガより本を読みなさい、なんていう必要はありません。マンガも立派な読書です。絵とストーリーの楽しさを読むという点では同じだと思います。
文部科学省の調査で、マンガをたくさん所有している子は、本を読むことが好きだという結果がでています。
しかし、マンガは本でいえば簡単に読める文芸書で、本とし考えた時にとても狭いジャンルです。
広いジャンルで読んでもらうには、マンガ本を肯定しつつ、他の本を紹介して視野を広げていくことが大事ではないでしょうか。
本の活躍
我が子を、本好きにさせてよかったと思うことがあります。
親が教えられない知識を、得ることができたからです。
中学生になったころには、読み聞かせされるより、自分で読んだ方が早いといっていました。
また本の紹介をする機会が減りましたが、一人でブックオフに行っていたようです。
マンガ本を含め、あらゆるジャンルの本を読んでいます。文芸書に限らず、興味がある「気象の本」「鉱石の本」、新書もかなり読んでいます。
大学受験前に我が子が読んでいたのは、「良い睡眠のとり方」「効率的な勉強法」など勉強法を自主的に勉強してから、受験勉強に取り組んでいました。
最終的には、塾に行かずに自分で選んだ参考書のみで東大に進学することができました。